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ネット広告の種類

 

ネット広告(インターネット上の広告)と一口に言ってもさまざまな種類の広告があります。

 

PCやスマートフォンなどインターネットにアクセスできる端末ごとに表示される広告が異なる場合もあり、現在ではネット広告と一口に言っても、分類は複雑になっており、これからも新デバイスの開発やメディアの多様化などにより複雑化するでしょう。

 

技術発展により、広告の技術(アドテクノロジー)も発展していきました。

 

ネット広告の黎明期には「バナー広告」という、主に横長の静止画像広告だったのですが、広告技術の進歩によりマウスカーソルを広告上に合わせると動的に表示されるように、音声や映像を使い、より多くの情報を届けられるようにもなりました。

 

ここでは、静的な広告から動的な広告まで、さまざまあるネット広告の内、主だった広告を紹介します。

 

ディスプレイ広告

Webサイト上で私たちが目にする広告の大部分はディスプレイ広告に属します。先に挙げた「バナー広告」もディスプレイ広告の一つです。

 

バナー広告は画像もしくは画像化された文字で構成される広告です。ネット上の看板広告のようなものです。

 

中には、Flashによって作成されたアニメーション化した広告も存在します。複数の画像が切り替わり、同じサイズでもより多くの情報を届けられたり、目に留まりやすいという効果があります(ただし、チラチラして不快感を与えることも)。

 

サイズや形式がいくつか存在し、主に横長の広告をバナーと呼びます。

 

縦長の広告をスカイクレーパー広告と呼び、ほぼ正方形の形をした広告をバッチ広告、バッチ広告のサイズを大きくしたものをレクタングル広告と呼びます。

 

バナー広告は表示するWebサイトのレイアウトに適したサイズと形式を選び、配置します。

 

バナーは横長なため、ページ上段、下段、中段とさまざまな位置に配置しても違和感はありません。

 

しかし、スカイクレーパーのような縦長はページ中央に配置すると、広告の横が空き、スペースを余分にとってしまい、サイト全体のレイアウトバランスを著しく崩すため、左右に配置することが普通です。

 

リッチメディア広告というアドテクノロジーの発展によって表現豊かになった広告もディスプレイ広告に属します。

 

広告上にマウスカーソルを合わせると、広告が大きくなるエクスパンド広告

 

ページ移動間に広告ページを表示させるインタースティシャル広告

 

サイト上を浮いているかのように、マウスカーソルに合わせて動くフローティング広告などがリッチメディア広告に該当します。

 

TVCMのように動画をWebサイト上で流す広告を動画広告といいます。

 

YouTubeのような動画配信サービスの動画コンテンツで、動画再生が開始する前に広告映像を流す形式(プリロール)、動画終了後に流す形式(ポストロール)、動画再生途中に流す形式(ミッドロール)などがあります。

 

また、動画広告とは異なりますが、TVCM自体を動画コンテンツとして配信することで広告宣伝効果も得られます。

 

動画広告にはバナー広告のような広告枠に、動画を配信させる形式もあります。

 

テキスト広告

名前通りテキストのみで構成された広告です。文章から成るため特段高度な技術は必要とせず、ネット広告黎明期から存在しており、広告費も安く出稿できます。

 

画像などよりはインパクトに欠けますが、効果的なキャッチコピーを選択すれば十分満足できる効果が得られます。また、文章はデバイスを選ばず表示できるというメリットもあります。

 

リスティング広告

検索連動型広告ともいいます。検索エンジンで検索されたキーワードに関連した広告が表示されます。

 

つまり、広告主側は特定のキーワードを検索したユーザ、すなわち既にある程度関心のあるユーザに対して広告を表示させることができます。

 

一般的にクリックされるごとに広告料金が課金されるため、リスティング広告をPPC(Pay Per Click)広告やクリック保証型広告と呼ぶこともあります。

 

もちろんリスティング広告だけがPPCの課金方法を採用しているわけではありません。

 

コンテンツ連動型広告

検索連動型広告のようにWebサイトのコンテンツに関連した広告を掲載する広告技術です。

 

アフィリエイト広告

アフィリエイトを日本語訳すると「提携する」という意味になります。

 

アフィリエイトには、広告主ASP、アフィリエイター、と役割の異なる三者が関わります。

 

まず、広告主はASP(Affiliate Service Provider;アフィリエイト・サービス・プロバイダ)と契約し、ASPはアフィリエイターという広告主の広告を掲載してくれるパートナーと契約します。

 

次に、アフィリエイターはASPが契約している広告主の広告を自分のメディアに貼り、宣伝します。

 

その広告で広告主のサイトへリンクして、多くの消費者を誘導する広告手法がアフィリエイト広告です。

 

アフィリエイトは、ネットの副業として盛んですが、本質はアフィリエイターという「広告代理店」に宣伝をしていただく広告手法です。

 

課金方法は、アフィリエイターの広告を通して、成約した(商品の購入や会員登録に至った)場合、報酬を支払うのが一般的です。

 

 

 

以上が主だったネット広告になります。ネット広告の分類は広告形式以外にも、広告掲載メディアによって分類されることもあります。

 

例えば、FacebookやTwitterなどのSNSに掲載する広告をSNS広告と分類したり、メールマガジンの枠を広告に活用したメール広告などがあります。

 

広告の課金方法

広告を出稿する際、見逃せないのは広告の料金です。広告の課金方法も広告形式同様、さまざまあります。ここでは、4種の課金方法を紹介します。

 

インプレッション保証型は広告表示回数によって費用が発生します。PV数(ページビュー数;ページ閲覧数)ごとに課金され、例えば、10,000PV当たり○○円といった課金方法になります。

 

クリック保証型は広告がクリックされるごとに費用が発生します。1クリックごとに広告費を支払うことになるため、低コストから出稿を開始することができます。

 

成果報酬型はアフィリエイト広告によく見られる課金方法で、広告をクリックしたユーザが商品の購入や会員登録に至った場合に料金が発生する課金方法です。

 

期間保証型は、一週間や一ヶ月間掲載○○円という課金方法です。つまり、掲載期間によって課金されます。

 

期間保証型は特に技術も必要としないため、代理店を通さず個人運営の人気Webサイトに掲載を依頼することも可能です。

 

例えば、「一ヶ月間、3万円であなたのWebサイトのトップページに弊社のバナーを掲載して欲しい」など交渉次第で、広告費や広告内容を自由に決定できる潜在能力を持っています。

 

規模の大きくなった広告メディアは大抵、ガイドラインなどが出来上がり、自由に広告を掲載できなくなります。

 

その点、個人サイトには決まりやガイドラインを持たないため、契約内容も自由に交渉できます。

 

テクノロジーが発達しても広告の本質は集客なため、広告代理店や検索エンジンのネット広告サービス以外の選択肢を探すことも一つの手です。


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