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Webマーケティングを理解するための指標その1│PV、UU、AU

 

PV、UU、AU│アクセス数の指標

 

Webマーケティングの特徴の一つに、数字を測りやすいことがあります。

 

要はマーケティングの効果が数字で表れやすく、テストで検証しやすいということで、測定のしやすさが特徴です。

 

たとえば、あなたが〇〇市に開院した歯医者さんだとして広告を出します。

 

最寄りの駅の看板に出した広告と、インターネットで「〇〇市 歯医者」と検索したときに表示される広告、どちらが広告の効果を測定しやすいでしょうか?

 

もちろん後者のインターネットに出した広告です(Webマーケティングの範疇です)。

 

看板広告などでは来院者にいちいち「どうやってこのクリニックを知りましたか?」などと一人ひとりに回答してもらわなければ正確な効果を測定できません。

 

対して、インターネット広告では「Webサイトにどの経路でアクセスしたか?」をわざわざ質問しなくても簡単に測定できます。

 

広告から来たのか、検索して来たのか、他サイトからのリンクで来たのか、といったことが分かるのです。ユーザのWebサイトへのアクセスはWebマーケティングの成果の一つです。

 

「どこからサイトに来たのか」以外にも「何人がサイトに来たのか」「サイトに来訪した内、何人が他のページも見たか」「どのページが多く見られているのか」など事細かにさまざまなことがWebサイトを解析することで分かります。

 

これらの指標を測定し、目的を達成するための施策がWebマーケティングですので、まずはどんな指標があるのかを理解していただくため、ここで紹介します。

 

なお、解析にはツールが必要で、主要な解析ツールに『Google Analytics』や『Adobe Analytics』などがあります。無償有償、さまざまなツールがあるので目的や費用などに応じて選択しましょう。

 

PV(ページ・ビュー)とセッション数│サイトが見られた回数

まず初めにWebマーケティングにおける代表的な指標といえばPVセッション数です。

 

これらはサイトへの閲覧数の指標であり、「サイトへのアクセス数」というとたいていはこのどちらかを指します。どちらも「サイトを見に来た回数」を示しているため、言うなればインターネットにおける「お店への来店数(来客数)」です。

 

PV(ページ・ビュー)とは、文字通りそのままページを見た回数、すなわち「ページ閲覧数」を意味します。

 

あるユーザがサイトのページを1回閲覧すると、1PVとなります。10万PVとなれば、単純な話そのサイトが10万回見られたということになります。

 

PVは見られた数を意味し、Webサイトは数多く見られることを良しとするため、サイトの目標に「来月は30万PVを目指す」などとPVを目標設定にすることは多いです。

 

しかし、PVはあくまでも「見られた回数」であり「誰が何回見ているか」は全く考慮されていません。あなたがこのページを開いたとき、当サイトのPVは1PV加算され、もしここからサイト内の他のページに移ればさらに1PV加算されます。

 

100人のユーザがサイトを1ページずつ見れば100PV、10人のユーザが10ページずつ見ても同じく100PVとなるのです。

 

同じユーザに何度も見てもらえるのはとても光栄なことですし、ファンになってもらうのに大事なプロセスでもあります。とはいえ100PV中80PVが同一人物からとなれば考えものです。

 

PVは単純なアクセスを集計しているものという性質を知っておきましょう。

 

サイト内を見て回ってる度に加算されるPVとは異なり、一度の訪問で1単位加算される指標もちゃんと存在します。

 

それがセッション数(訪問回数)です。

 

PVでは「サイト訪問→別のページ→別のページ→……」とサイト内のページを移る度にPV数が増えます。つまり、そのサイトを3ページ見たら3PVとなります。

 

対してセッション数はサイトへの訪問を計測するため「サイト訪問→別のページ→別のページ→別のサイト」が1つのセッションと計測され、サイト訪問から離脱するまでが1単位となります。

 

あなが調べ物をしている内に当サイトを訪れたらその時点で1PVと1セッションがまず加算されます。そして、別のページに飛ぶごとにPV数は増えますがセッション数は変わらず1のままです。

 

そして、ページを閉じてしばらくしてから調べ物で再び当サイトに来たとき、1PVと1セッションが加算されます。

 

ですのでPV(サイト内のページを見られた数)とセッション数(サイトに来た数)では、セッション数がPVを上回ることがありません。

 

UU(ユニーク・ユーザ)│純粋なユーザの人数

上で示したPVとセッションは「回数」を表す指標でした。つまり、1人で1000ページ見ようが1000人で1ページずつ見ようが同じ1000PVとなり、1人が100回来ようが100人が1回ずつ来ようが同じ100セッション数となります。

 

PVとセッションには人数が考慮されていないのです。数字上は満足いくアクセスだとしても、その実態は少人数が足繁く通っていただけで、全く集客効果が無かったなんてことだってあります。

 

そこで、実際のところ何人がサイトに来ているか、アクセスの実態を測る指標としてUU(ユニーク・ユーザ)があります。

 

UUはアクセスした人の純粋な数を示す指標です。

 

1人のユーザが集計期間中に何回訪れようと、UUは1とカウントされます。

 

アクセスの指標(PV、セッション、UU)

 

AU(アクティブ・ユーザ)│実際に利用している“活きた”ユーザ

UUはアクセスの実態を把握するのに良い指標ですが、ユーザが実際にそのサイトなりサービスなりを利用しているかまでは把握できません。

 

それを把握するための指標がAU(アクティブ・ユーザ)です。

 

主に繰り返し利用されるSNSやアプリなどで使われる指標で、「定期的に利用するユーザ」を示します。

 

AUを定義する期間は、サイトやサービスの運営者側によってまちまちで「1週間に1回以上利用しているユーザ」や「1ヶ月に1回以上利用しているユーザなど週単位、月単位で定義されたりします。

 

ちなみに前者をWAU(Weekly AU)、後者をMAU(Monthly AU)といいます。

 

SNSなど日常での利用を想定しているサービスでは、UUよりもAUの方が利用者の実態を表している指標です。

 

あなたがFacebookやmixiなどのアカウントを取得していたとして、何ヶ月もログインせずに放置していたら、ユーザの1人ではあるもののMAUやWAUではありません。


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