無料のプレゼントには価値を付け加える
「無料」はマーケティング上、非常に有効です。
商品を販売する際、無料の購入特典を付けることがあります。あるいは、見込み客獲得のため、無料のプレゼントを送ることがあります。
その際、必ずその無料特典の価値を明記しましょう。
例えば、「29,800円相当」や「3万円相当」のように、具体的な金額を明記することが望ましいです。
無料のプレゼントの販促手法
まず、そもそも無料のプレゼントのマーケティングに関してですが、無料の贈り物は、販促の有効な手法です。
与えれば返してくれる、返報性を活用した手法で、「無料」はさまざまな場面で用いられます。
ボールペンのような、何の変哲もないノベルティでも返報性が働くことだってあります。もちろんマーケティングではノベルティの配布も扱っています。
無料の贈り物を有難がらない人はいません。誰だって、タダでプレゼントされたら喜ぶものです。
こうしたプレゼントで販売への弾みをつけます。
無料のおまけ、無料の試食、無料の試供品、無料のパンフレット、無料のセミナー、無料の診断、無料の体験、…、製品・サービスの入り口は無料から始まるものが多いです。
特にインターネットは無料化が顕著で、かつては高額を支払わなければ手に入らない情報が、今では無料で公開されるようにもなりました。
情報は非常に有用なものですが、インターネットの世界では情報の価値はどんどん下がっていきます。今はどんなに価値ある情報でも、いずれは「タダ」になります。
「無料」というのは、素晴らしいものです。「フリー」には強い魅力があります。
無料と一円の間には大きな差があります。
たかが一円のコストがかかるだけでも、多くの人が一円を失うのを怖れて、一歩踏み出さないのです。
そのため、見込み客獲得の際、消費者に何のリスクもコストも負わせないために、「無料」を提供するのです。
支払う費用がゼロ円か一円かで、消費者の反応は大きく変わり、ゼロ円が一番かつ圧倒的な集客効果を持ちます。
しかしこうして無料で集客するのは、企業からしてみたらタダではありません。
パンフレットは無償配布しますが、パンフレットの印刷代はタダではないのです。
ボランティアではなく、営利を目的としているため、必ず最後は利益を獲得します。
無料プレゼントの目的は、販売への弾みをつけることです。
すなわち、無料の特典で価値を高めて購買を促したり、無料体験の後にセールスをかけたりと、次の販売ステップへの足がかりです。
「無料」の価値はゼロ円ではない
「安かろう悪かろう」とでも言うのでしょうか、無料のモノには価値が無いと思われます。
タダでもらえるものは、タダ同然の価値しかないと思われてしまえば、無料の特典をつける価値も無くなってしまいます。
ですので、無料特典を付けることで、どれほどお得に見えるか工夫を施す必要があります。
その方法が、特典の値段を表示することです。
例えば、「無料でテキストをプレゼントします」とすると、そのテキストが本当に無料程度の価値しかないと思われてしまいます。
そうなると、テキストがあったところでお得感は持たれません。
ですが、そのテキストがかつて49,800円で販売していたとします。
見込み客はそれを知るだけで、そのテキストの価値が格段に上がります。
そのため、「無料で、49,800円相当のテキストをプレゼントします」と値段を表示するのです。
以前に49,800円で販売していた高額のテキストが、今なら無料で手に入るチャンスだとわかれば、ただの無料特典とは一線を画します。
無料の特典は、無料程度の価値しかないと思わせてはいけません。以前はどれほど価値のあったものか表示することで、特典に対する反応が大きく上がります。
特に、具体的な値段、金額を明記するとなお良いです。
やはり、かつては高額だったものが無料で手に入るとなれば、商品全体の価値が上がります。
他の例では、以前は50,000円の受講料で教えていたセミナーの内容が、インターネット上で無償公開されるとき、必ずその旨を示します。
50,000円支払わなければ教えてもらえない情報が、なんとメールアドレスを入力するだけで手に入るとわかれば、多くの人が欲しがります。
無料のプレゼントには、必ず相応の価値があることを強調しましょう。これだけで、相手の反応が大きく変わります。