オウンドメディアはコミュニケーションの中心地
オウンドメディアとは企業が自社所有するメディアです。
広義の意味では自社店舗などネット外(いわゆるリアル)の所有メディアも含みますが、ここではWebマーケティングについてお話するため、Webのメディアに限定します。
さて、インターネット上に存在するメディアの一つであるオウンドメディアですが、企業が所有しているメディアであるため、アーンドメディアやペイドメディア以上に重要なメディアです。
なぜなら、インターネットには無数のメディアが存在していますが、オウンドメディアは唯一企業がコントロールできるメディアであるからです。
そのため、ペイドメディアやアーンドメディアと比較すると圧倒的に自由度が高いという特徴があります。
基本的に何でもアリなインターネットですが、オウンドメディアはその際たる例です。自社で好きなように構築が可能です。
メディアの役割とは概して、「関係の構築」「コミュニケーション」です。そして、オウンドメディアはコミュニケーションの中心地の役割を担います。
当然ながら、好きなように構築できるからといって、好き勝手して良いわけではありません。まずは、オウンドメディアがどのような役割を持っているか理解してから構築しましょう。
オウンドメディアとその他メディア
インターネットとは基本的に情報をやり取りする場です。ユーザがインターネットを利用する場合は情報を集めることを目的としています。
多くの場合は検索エンジンでの検索などの方法で情報を集めようと試みるため、検索エンジンで上位に表示させるSEOという技術がWebマーケティングでは重視されます。
スマートフォンの普及により、携帯端末でPCのようにWebサイトを閲覧できるようになり、ますますインターネットの利用場面が増えています。
では、インターネットにおけるオウンドメディアと他のメディアについて見てみましょう。
ネット上のバナー広告や、ネット外の屋外広告や交通広告、ネット以外のメディア広告、「広告」と入るものは全てペイドメディアに分類されます。
ペイドメディア目的は認知です。企業や製品、ブランドを消費者に認知させることを目的としています。
オウンドメディアやアーンドメディアと異なる特徴として、コミュニケーションの役割以上に、興味・関心を持たせる役割が強いです。
そして、ペイドメディアで関心を集め、ユーザをオウンドメディアに誘導する役割も持っています。
TVCMで「○○」で検索や、バナー広告のリンク先などの方法でWebのアクセスを引っ張ります。
ソーシャルメディアのようなアーンドメディアでもユーザとのコミュニケーションは可能です。SNSは情報の波及の速さが高い特長を持ちます。
ソーシャルメディアは企業対ユーザのコミュニケーションだけでなく、ユーザ対ユーザ、それも不特定多数のユーザが相互に関わるコミュニケーションの場です。
そのため、企業がコントロールすることはほぼ不可能です。
「検索」に加えて、新たな情報取得の場として、ソーシャルメディアは活用されています。
しかし、誰でも情報発信が可能になったことで、不特定多数の不確かな情報発信による情報の氾濫が起きます。
ユーザが押し寄せる情報の波に呑まれずにするには、企業が公式の場で情報を発信することが求められます。その場こそ、オウンドメディアなのです。
オウンドメディア(例えば、自社サイト)は消費者からすれば、唯一かつ公式の情報発信源です。そのため、アーンドメディアやペイドメディアで認知させ、情報源を辿って最終的に行きつく先はオウンドメディアになります。
そう考えると企業はオウンドメディアを決して軽く見ることはできません。むしろ、非常に重要な関心事になると思います。
Webマーケティングとはオウンドメディアにアクセスを集め、ユーザとの長期的で良好な関係を構築することを目的とします。
企業はさまざまな方法でオウンドメディアにアクセスを集めようします。しかし、肝心のメディアが粗末なままではユーザを惹きつけられません。
オウンドメディアでは、ただの商品目録のようなサイト作りではなく、ユーザとの関係構築を目的としたメディア作りが必要とされています。
オウンドメディアはアクセスを集める受け皿であり、その目的はコミュニケーションです。
そのため、オウンドメディアはコミュニケーションの中心地としての役割を全うできるよう構築することを心がけましょう。