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リサーチで用いるデータの種類

 

リサーチではさまざまなデータ(情報)を収集できます。ここでは、収集するデータがどのように分けられるのか解説します。

 

一次データと二次データ

収集するデータはまず、一次データ二次データかに分けることができます。

 

一次データとは、特定の目的のために新たに収集されるデータです。目的に応じたデータを集めることができますが、一から集める必要があるため、収集、分析に時間と費用がかかります。

 

二次データとは、一次データと異なり、既に別の目的のために収集されているデータです。

 

二次データはさらに、外部組織が作成したデータと、組織内で別の目的で作成されたデータに分けられます。

 

リサーチで用いるデータは通常、既に豊富に存在している二次データを揃えることから始めます。

 

二次データの調達先は、内部と外部の2つあります。内部データとして組織内のデータすなわち、販売データや顧客データベースなどを調べます。外部データとして、政府機関、業界団体、リサーチ機関、新聞・雑誌などが公開している統計や刊行物などが挙げられます。

 

例えば、自社の商圏内にどれくらいの人口や世帯が在るのか知りたいとき、わざわざ一軒一軒調査して一次データを収集することはありません。

 

総務省統計局のホームページを見れば、人口や世帯の統計が見れますし、市のような小さな単位なら市ごとのホームページで確認できます。これらは行政が公開している二次データに当たります。

 

一次データは前述したとおり、一から収集する手間がかかるため、二次データが存在すれば余分なコストをかけずに情報収集できます。インターネットであれば政府機関の作成した統計データが数多く公開されているため、低コストで即時に収集が可能になっています。

 

ただし、二次データは既に他の目的のために作成されたデータであるため、リサーチ本来の目的にそぐわないことがしばしばあります。

 

二次データに欲しい情報がない、正確性や信頼性に欠ける、古い、といったときに一次データの収集へと移行します。

 

二次データは便利な反面、注意すべき点があることを念頭におきましょう。

 

定量データと定性データ

データには一次、二次というデータの作成目的による分け方の他、定量データ定性データというデータ自体の性質による分け方があります。

 

定量データとは、数値で表すことができるデータです。

 

たとえば、北海道の人口5,506千人(平成22年 国勢調査より)のように数値で明確に表されているデータです。他に、男性・女性のように、男性を1、女性を2と数字で置き換えることができるデータも定量データになります。

 

対して、定性データとは文章や音声、画像などで表される数値化できないデータです。

 

調査手法にはインタビューといった調査対象に直接聞き取り調査をする形式もあり、例えば「製品Xに対してどのように思いますか?」といった、単純に「はい・いいえ」などで回答できず、調査対象によって回答が大きく異なるデータです。

 

近年、統計学やパターン認識といった情報処理手法や情報技術の発展により、データ・マイニングと呼ばれる技術で定性的なデータを定量的に解釈することが可能になっています。


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