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AIDMA|購買までの心理的プロセス

 

AIDMAモデル

AIDMAモデル(アイドマモデル)とは、消費者の購買までの心理プロセスの頭文字を取った略語です。米国のマーケター サミュエル・ローランド・ホールが提唱しました。

 

消費者は、製品を購入するまでにAIDMAの順にステップを踏みます。各プロセスは以下のようになります。

 

 1.AはAttentionを意味し、製品の存在を認識する段階です。

 

 2.IはInterestを意味し、その製品に対して興味を持つ段階です。

 

 3.DはDesireを意味し、その製品を欲しいと思わせる段階です。

 

 4.MはMemoryを意味し、その製品を記憶にとどめる段階です。

 

 5.AはActionを意味し、行動する、すなわちその製品を購買する段階です。

 

消費者はこの5ステップを踏み、製品を購入に至ります。広告作りの際に用いられるモデルです。

 

広告や宣伝は、この5ステップを消費者が踏むことを踏まえて構成しなければなりません

 

ちなみに、AIDMAからMを取り除き、AIDAモデルとしたり、MをConviction(確信)のCに置き換えてAIDCAモデルとする場合もあります。

 

AIDMA。消費者の購買までのプロセスです。

 

マーケティングで突破すべきAIDMA

AIDMAモデルによると、消費者が製品を購入する際、消費者の行動はAIDMAを辿るとしています。

 

1.Attention(注目)
まず、第一のステップAttentionです。これは製品を認識する段階です。

 

そもそも製品を購買する前に、製品の存在自体を消費者が知らなければ購買時の選択肢にすらなりません。そのため、広告などのコミュニケーション手段を用いて消費者に製品の存在を認識させるよう努めます。

 

人は、一日に平均して1500以上のメッセージを受け取っているとされています。おそらくこの数字はこれから先、さらに増えると思いますが、大量の広告メッセージを消費者は目や耳で受信しています。

 

この段階における広告の課題は、消費者に知覚させることです。

 

人は与えられた情報全てを、認識し処理しているわけではありません。ほとんどのメッセージは受け取ったものの目もくれずにゴミ箱に投げ捨てたり、聞き流していたりするでしょう。

 

その他大勢の情報に埋もれず、注意を引く広告を作ることが求められます。人目を引く広告・宣伝は主に、この段階を突破するために用いられます。

 

一般に、人は現在のニーズに関係ある情報を取り入れようとします。そのため、メッセージは適切なターゲットに発信することが肝要です。

 

2.Interest(興味)
続いて、消費者に興味を持ってもらう段階です。

 

存在は知っているが、興味は持っていないという状態を突破するプロセスです。

 

消費者の興味を引くコミュニケーション構築が求められます。

 

例えば、競合他社との違いを認識させることで、「この製品は他とどう違うのだろう?」と思って貰えれば十分興味を持ってもらえていると言えるでしょう。そのため、自社のポジションを明確にし、消費者に適切に伝えることが大事です。

 

3.Desire(欲求)
消費者に「欲しい」と思わせる段階です。

 

自社製品が、消費者にどのような価値を提供できるかを伝えるかが肝要です。

 

4.Memory(記憶)
製品の存在を憶えてもらう段階です。

 

消費者に製品を購入したいと思ってもらっても、「あの製品なんだっけ?」となってしまっては、せっかくの苦労が水の泡です。

 

市場には多数の競合製品、代替品が存在します。そのため少なくとも、同じようなベネフィットの製品の中から、自社製品を明確に記憶にとどめるよう、広告では他社製品と見紛うことないように注意しましょう。

 

5.Action(購入)
いよいよ消費者が購買に至る段階です。

 

消費者に行動を促せるための動機を作ることに注力します。

 

そのためには、限定性や希少性で今すぐ購入しなければ、お買い得の機会を失うと思わせるなどの手法があります。

 

 

以上、AIDMAモデルの各ステップを見てきました。広告はマーケティングの一部の活動に過ぎませんが、消費者と接点を持つ大切な活動であるため、決して軽視できません。

 

広告作りの際は、AIDMAを意識して作成することに努めましょう。

 

今、作成している広告はAIDMAのどのプロセスなのかを念頭に置けば、広告作りの指標になります。

 

また、一つの広告が複数のプロセスを兼ねている場合が多いため、一つの広告に対し、一つのプロセスを担うとは限りません。


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