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マーケティング活動のプロセス

 

マーケティングの段階

 

これまでに、マーケティングの基礎になる概念等を紹介してきました。

 

ここからは、マーケターが実際にマーケティングを実践するまでのプロセスについて解説していきます。

 

マーケティング戦略の立案から、戦略を実現するための、具体的に行動に移す戦術的計画の実行までのプロセスは以下のように進みます。

 

  1. 市場機会の分析
  2. 目標設定
  3. STPの検討
  4. マーケティング・ミックス
  5. 計画策定
  6. 実行・管理

 

マーケティング目標を定めて、目標達成への方向性を示すための活動、いわゆる「戦略」と呼ばれる工程は1から3の段階に当たり、目標を達成するための具体的な行動、いわゆる「戦術」と呼ばれる工程は4以降に当たります。

 

基本的に戦略は戦術の上位概念であり、戦略が方針を定め、戦術で行動に落とし込みます。よって戦略の立案には戦術の立案より広い視点を持つことが求められます。

 

本項ではマーケティング活動を戦略と戦術にレベル分けしましたが、これらのプロセスをまとめてマーケティング戦略と呼ぶこともあります。戦略等は曖昧な概念なため、厳密に広く認識されるような定義をされていません。

 

さて、戦略等についてはこれ以上にして、肝心のプロセスの話に戻します。前述したようにマーケティングは以下の図のように進行されます。

 

ただし進行に問題があれば、その都度前のプロセスに戻り検討しなおすこともあります。

 

マーケティング活動のプロセス。基本的にこの順番で進行しますが、適宜前のプロセスに戻ることもあります。

 

マーケティングの各プロセス

それでは、各プロセスについて、簡潔に解説します。

 

1.市場機会の分析
環境分析ともいい、外部環境や内部環境を観察し、どのような機会があるかを分析します。

 

具体的には自社の強みなどを洗い出しや、フレームワーク(3Cなど)を用いて、競合が攻めていない市場や競合よりも強みが生かせる市場といった市場機会の探索などです。KSF(Key Success Factor:成功のカギとなる要因)の発見を目的とします。

 

2.目標設定
市場機会を分析し終えたらすぐに戦略策定に移るのではなく、まずマーケティング活動により何を成し遂げたいのか目標を設定する必要があります。

 

自社が置かれている状況を確認し、自社の課題や目標を設定し、これから打つさまざまな施策の候補の中で目標達成に最も効果的な打ち手を検討するのに常に引き合いに出します。

 

企業が実行する施策が解決すべき課題と整合性が取れているのか確認を怠ってはいけません。

 

3.STPの検討
STPとはそれぞれセグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の頭文字です。

 

セグメンテーションとは市場を細分化することをいい、市場とはさまざまな異なるニーズの集合であり、そのニーズ全てに応える製品を私たちは提供できません。

 

そのため、市場を目的に応じて細分化します。市場の切り口はさまざまあり、地理や人口動態やライフスタイルなどさまざまあります。

 

ターゲティングとは細分化した市場で、どの市場を攻めるか、つまり「顧客は誰か、どこにいるのか」を明らかにすることです。

 

ファミリー層向けの自動車を独身男性に向けて販促をかけてしまうといった自社の顧客(自社の製品を求めている顧客)をはき違えないためにもターゲットを絞ることは重要な活動です。

 

ポジショニングとは自社の(自社製品・サービスの)「立ち位置」を設定することです。

 

顧客ニーズを見極めたら自社がターゲットに自社は他社よりも魅力的であると(あなたの役に立てると)理解してもらわなければなりません。

 

競合とどう違うのかいわゆる差別化が大きく顕れるのがポジショニングです。

 

4.マーケティング・ミックス
マーケティング・ミックスとはマーケティングの諸要素を4つのPで表し、それらの適切な組み合わせを指します。

 

4つのPとはそれぞれ、製品(Product)、価格(Price)、チャネル(Place)、プロモーション(Promotion)です。

 

4Pによってマーケティング活動の諸要素がどのように結合しているのかを簡潔に説明でき、問題点の把握やそれぞれの活動の整合性を把握することが容易になります。

 

たとえば、高級路線(Product、Price)をとっているのに、スーパーマーケットやコンビニの販路(Place)を利用するといった矛盾した政策となってしまうことを4Pの繋がりを確認できます。

 

このケースのようなPlaceが開放的なチャネルは大量販売を狙う際に用いるため誤っています。

 

5.計画策定
適切な4Pを選定した後に、具体的に行動レベルに落とし込むための実行計画を策定します。

 

計画には予算などを勘案して、4Pを「誰が」「何を」「どの期間」「いくらかけて」「どのように」実行するのかなどを明確にするよう検討する必要があります。

 

戦略が長期か短期かで、実行内容が大きく変わるなどさまざまな要素を考慮して、慎重に検討する必要があります。

 

6.実行・管理
やるべきことが決まれば後は実行に移すだけです。計画が滞りなく進行しているかマネジメントし、目標達成の進行度合いを測定し、必要に応じて修正が求められます。

 

測定できる指標はできる限り数値化し定量的にデータを収集することが望ましいです。

 

マーケティングもビジネスのあらゆる活動と同じようにPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act:計画・実行・評価・改善)を回し、計画の進捗状況を管理することが必要です。

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