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ブランドの機能

 

なぜ、企業は「ブランド」を作りたがるのでしょうか? それはもちろん、ブランドの確立によって大きなメリットを享受できるからです。

 

では、ブランドを所有することで、どのようなメリットが得られるのか、ブランドの持つ機能をここで説明します。

 

ブランド4つの機能

1.出所表示機能
ブランドのそもそもの役割は「識別」です。

 

ある製品にブランドが付されていることで、その製品が特定のメーカーや流通業者による製品だと消費者に認識されるようになります。

 

出所表示機能によって、消費者は同じ分類の製品でも付けられたブランドによって選好が変化したり、製品選択が容易になり、再購買を促進させることが期待できます。

 

また、出所を表示しているということは、製品のブランドは消費者に対し製品の責任の所在を明らかにしていることになります。

 

そのため、消費者には製品を安心して手に取ってもらうことができます。

 

2.品質表示機能
品質表示機能とは、ブランドが付されていることによって、消費者がその製品に対する品質を判定する基準とみなすブランド機能です。

 

消費者は過去の消費体験からブランドへのイメージを形成します。

 

過去の経験を通して、消費者はどのブランドなら自分のニーズを満たしてくれたのか、あるいは満たしてくれなかったのかを思い起こし、そのブランドがもたらすベネフィットを購入前に予測します。

 

あるブランドへの消費者からの信頼を築くことができたら、同じブランドの別の製品にも同様の品質が期待でき、購入を促すことができるということです。

 

逆に言うと、過去にあるブランドに満足しなかった場合、同じブランドの別の製品も「満足できる品質ではないだろう」と判断されてしまいます。

 

3.宣伝広告機能
宣伝広告機能は既存ブランドの認知度による宣伝効果を得られる機能です。

 

ブランド名が消費者や流通業者に広く浸透している場合、新たな製品にそのブランド名を付けることによって、その製品に対する消費者や流通業者のイメージを大きく向上させられることが期待できます。

 

新製品でも、既存のブランド名を付与することで、これまで培ってきたブランドの信頼性や好感度が手伝い、ブランド自体が宣伝・広告力を持っているため、消費者に浸透しやすくなります。

 

また、この機能がうまく働くと、消費者の間でステータスシンボルになり、さらに強い宣伝効果が発揮できることが期待できます。

 

4.資産価値機能
ブランドそのものが一つの資産となる機能です。

 

資産とは企業に収益をもたらす価値のことですが、ブランドは今やブランド自体が企業に収益をもたらしています。

 

そのため、ブランドは企業の重要な経営上の資産として働く機能を持ちます。

 

ブランドの持つ資産価値をブランド・エクイティと呼びます。


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